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現地レポート

言い訳せずにプライドを懸けた4連戦 RSS

2017年1月5日 19時02分

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最後までアグレッシブに攻めた京都ハンナリーズ⑫岡田 優介選手

2016年9月に新しくB.LEAGUEが開幕してから、初開催となった今年のオールジャパン。B.LEAGUE所属クラブはレギュラーシーズン中の出場となるわけだが、その中でも特にハードなスケジュールとなったのが、B.LEAGUE 11位でオールジャパン初出場となった京都ハンナリーズだ。

というのも、京都ハンナリーズは1月2日(月)と3日(火)にもB.LEAGUEのレギュラーシーズンの試合があり、アウェイの地で横浜ビー・コルセアーズと対戦。その翌日からオールジャパンに出場し、初戦で関西学院大学を破って、この3回戦へと進出してきた。つまり1月2日から5日にかけて、4日続けての4連戦になったのである。

未知数のタフな連戦。しかもその3回戦の相手は、B.LEAGUE 6位でオールジャパンの初戦を迎えた名古屋ダイヤモンドドルフィンズだった。B.LEAGUEで京都ハンナリーズと同じ西地区に所属するライバルであり、開幕戦は接戦の末に1勝1敗、11月の対戦時には京都ハンナリーズが2連勝を果たした相手だ。

ここまで3勝1敗で京都ハンナリーズが勝ち越しているとはいえ、順位としては名古屋ダイヤモンドドルフィンズの方が上。力の差はないと見られ、実際、今回の対戦も序盤から競り合う白熱の展開となった。

第1ピリオド、京都ハンナリーズは⑮佐藤 託矢選手のシュートなどで20‐19と1点先行し、第2ピリオドも勢いそのままに一時8点差までリードを広げる。ところが⓪石崎 巧選手の得点などで名古屋ダイヤモンドドルフィンズに反撃を許し、39‐42と逆転されて前半を終えると、第3ピリオドも㉑笹山 貴哉選手に連続3Pシュートを決められ、苦しい展開に。京都ハンナリーズは終盤まで集中を切らさず⑫岡田 優介選手が3Pシュートを決めていったが、追いつくには至らず、最後は74‐87でタイムアップ。チームとして初のオールジャパンは、3回戦敗退となった。

チーム事情に目を当てれば、昨年12月に㊺頓宮 裕人選手が新たに加入して選手は13名になったものの、その直後にガードの①小島 元基選手が左膝の大ケガで戦線離脱し、さらに⑤マーカス・ダブ選手が年明けにケガに見舞われ今大会は欠場。限られた人数で、タフな連戦を戦わなければいけない苦労は想像に難くなかった。

だが、選手たちはそれを言い訳にはしていない。試合後、⑫岡田選手はこう語る。
「自分自身、(4連戦は)長いキャリアの中で初めての経験でしたが、与えられた環境の中で100%、120%の力を出すのがプロの役目。だから今日の負けは、スケジュール云々の話ではなく、単純に力負けです。自分たちのペースだった時間帯も長くありましたが、最後は相手の集中力が上回ったのかなと思います」

続けて、この連戦の収穫を、「主力が抜けて大変な状況ではありますが、今後の長いシーズンでもこういうシチュエーションは起こり得ることです。この連戦で、そうした状況下でどんな戦い方をしなければいけないのか経験できたことは、今後のプラスになると思います」と話す⑫岡田選手。

環境を言い訳にしない。そして苦しい状況にただ甘んじるのではなく、何とかして今後の糧につなげていく――。こうしたプライドを持つことが、一流のプロ選手としてあるべき姿だと、⑫岡田選手の言葉が教えてくれている気がする。

これで怒涛の連戦は一息ついた京都ハンナリーズだが、オールスターゲームを挟み、すぐに1月18日(水)の琉球ゴールデンキングス戦からレギュラーシーズンが再開する。苦労してタフな連戦を戦ってきた経験値が、シーズン後半戦に生かされることを期待したい。

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ケガ人も多い中で一人ひとりが高い意識を持って戦った京都ハンナリーズ

 

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